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コラム

家づくりの基本 内部編その2

家づくりの基本を考える。内部編その2

前回、光の重心を低くする事と、天井を低くする話をしました

今回は残りの2つ

3、窓を極力少なくする

4,半屋外空間を作る

と言う話をしたいと思います

今回も個人的な考えが入っていることをご了承下さい

まず窓の役割とは何でしょう?

窓には主に4つの目的があると言われています。それが下記の4つ

1採光・・・太陽の光を取り込む

2通風・・・風通し

3通行・・・出入りする

4視認・・・眺める

以上の4つがあります。

その中で私が1番重要視しているのは、4番目の眺めるための窓

眺めるためと言うよりも、室内からなるべく遠くが見えるところに窓をつけると言うことを基本に考えています。

家づくりは、なるべくコンパクトに作ることを前提としているので、室内から遠くが見える窓を設けるというのは、

空間に広がりを作る上でもとても重要になってきます。

もちろん通風や採光も大事なのですが、明るさだけを求めてたくさん窓をつけると、

室内が明るすぎて陰影ない単調な空間ができるような気がします。

明るいところがあれば、暗いところがある

少し暗いところから明るいところを見る心地よさと言うのもあると思っています。

そのためにも、極力窓をつけるのを我慢する、逆に言うとなるべく壁を残すように心がけています。

次に窓際は、少しでも心地よい空間にしたいと思っています。

そのために、リビングなどに掃き出し窓がある場合には、半屋外空間を作ることを提案しています。

ある建築家の方が”心地よい空間は、窓際にある”

と話されていて、私も同様の考え方でプランをしています。

その為、窓の外側にも、裸足のまま出られるようなデッキスペースを設け、なるべく外と関わるような場所を作るようにしています。

室内から半屋外そして屋外という繋がりを作ることで、コンパクトな家づくりでも広がりを感じることができるのではないかと思います。

そしてできることなら半屋外空間の外には、少し樹木を植えて欲しいと思います。

樹木は夏場に日陰を作り、室内に入ってくる風の温度を少し下げてくれる効果もあります。

樹木を植えると建物の佇まいもよくなるし、子供たちの遊び場にもなります。

以上が家つくりの基本にしている4つです。

家にとって豊かさというのは、豪華な装飾や、たくさんの照明や窓、高額な住宅設備の備えられた家ではない

と思っています。

時間の経過とともに価値が下がっていくものは、家の豊かさにはつながらないと思っていて、

豊かな空間、心地よい空間は、いつも自然とのかかわりがあると考えています

窓際から見える景色、暖かい光、風、香りなど、そういった自然の中にある豊かさを取り込めるような家づくりは、

時間が経過してもその価値を失うことはないと思います。

これは設計者が考える家づくりの基本ではないでしょうか?


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