コラム
土地探し
前回は“家づくりまず何から始める?”という中で資金計画の話をしました。
資金計画が決まると次は土地探しの作業になるのではないかと思います。
それで、今回は土地探しの話をしたいと思います
住まいをお考えの皆様が土地を探す際に、決め手となる条件で、
・子供さんがいる場合だと、通っている小学校の校区内
・ご夫婦どちらかの実家の近くの地域
・通勤にかかる時間
などが条件として上がってくるのが多いのではないかと思います。
こういった条件をもとに土地探しを始められると思います。
そうして条件に合うような土地が見つかったとします。
しかし、ここでお客様に判断できないことがいくつか出てきます。
法律的な規制等もありますが、
“土地の大きさがこれでいいのか?”
ということ
ご希望される家が、平屋建てなのか?2階建てなのか?
によって土地の大きさは変わってきますし、
車の台数、もしくは庭づくりなどを楽しみたい。
このような条件によっても、土地の大きさは変わってきます。
土地選びの判断を間違うと、平屋建てにしたかったのに、駐車スペースが足りなかったために、
2階建てにしなければならなかった
といったことが、起こる可能性があります
そのためにも、早い段階で、お客様がお願いしたい工務店などを決めて、実際に設計される方に判断してもらう方が良いだろうと思います。
今までの経験で、土地探しを始めると1番最初に、結構条件の良い土地に出会うことが意外とあります。
しかし最初に条件の良い土地を見ると、探せばもっと良いものが出てくるのではないか?
と思い、購入のタイミングを逃し、
後々土地探しに、かなりの日数を要する方を何人か見てきました。
例えば、先程の条件に合う土地があったとしても、
更に土地の形が四角いほうがいいとか、南側に道路があったほうがいいと言う条件が付け加えられていき、
土地探しが暗礁に乗り上げたりするのです。
しかしこのような条件は、プランを考える中で、解消できる場合があります。
土地探しをされている方が、南側に道路がある土地がなぜ優先されるかと言うと、南側に道路があれば、
日当たりが確保されると思われてのことだと思います。
しかし南側道路と言うのはメリットばかりではありません。道路があるという事はそこに人通りがあります。
南側に大きな窓をとっても、プライバシーを阻害される恐れがあるので、その対策を講じなければならない事も、、
あと土地が四角でなく多少変形していた場合、これも必ずしも、悪いと言うわけではありません。
少し変形しているときは、同じ地域の四角い土地よりも安く購入できる場合もあります。
変形して、出っ張りがあったとしても、家と車の駐車スペースがとれさえすれば、
出っ張りの部分を、家庭菜園や植栽をするスペースに利用し、建物との間にデッキスペースなどを設けると、
意外と心地よい豊かな屋外空間になったりします。
一生に一度の買い物、土地探しにも100点満点を目指したい気持ちもわかります
しかし、なかなか100点の土地に出会えないことが大半です。
たとえ土地が70点ぐらいだとしても、プランニングによっては100点に近づけれることもあります。
敷地条件を読み込んでプランに落とし込み、70点からどれだけ100点に近づける魅力付けができるかは、
設計者のするべき仕事でもあります。(この作業が、一番大変ですが、、)
それでも足りないときは、”住まい方の工夫でカバーする”ぐらいの”おおらかな心構え”は必要かもしれません
これは何も”早く土地を決めたほうがいい”と言っているわけではありません。
家づくりと言うのは、土地を買うことが目的ではなく、どういう住まい方をするかというのが大切だと思っています。
その為にも、土地を決める上で、実際にプランを書く人、お願いしたい設計のできるパートナーを見つけるのが大事だと思います。
あと注意したいのは、農地の購入を視野に入れている方
農地を宅地に比べて比較的安く購入できますが、実際宅地にするのに、意外と費用がかかったりします。農地の場合、
たいてい道路より低くなっている場合がほとんどで、道路の高さまで地盤を上げないといけない場合がありますし、
下水道や水道を引き込む費用もかかってきます。上水道が無ければ、井戸を掘ることも、、
それと、宅地に変更するのに、土地の条件によっては、1年ほど申請期間を要する場合もありますので、この点も注意が必要です。
まずは、家づくりを一緒に進めるパートナーを決めて、一緒に土地探しをするのが大切ではないかと思います